日記 平成30年7月4日

夜は後頭部の穴から落ちてスルスル抜けた先でそうめん茹ででそこに豚しゃぶ卵黄乗せてめんつゆぶっかけて食べた。専用ボトルを片手に近所のスーパーに水を貰いに行った。豆乳の紅茶味を買ったのに、給水機の横のドライアイスメーカーの上に紅茶味の豆乳を置いてきてしまった。今頃時給900円で働く彼がそれに気づいて手にとって、「これ多分お客さんの忘れ物なんですけど、どうしましょう」と納品作業中の社員おばさんに尋ねるが「テキトーにして」と冷たくあしらわれ、豆乳を握りしめ休憩室に向かい、パックにストローを通し飲んでみる。元カノが肌のダーンオーバーが早くなるからと毎日飲んでいた豆乳を飲んでみる。紅茶味を飲むのは初めてだ。知らない甘さがあると思った。持ち主になるはずだった私から置き去りにされた紅茶味の豆乳は、彼の甘い記憶へのゆるやかな導きとなって、彼の体内に注入されていく。のかも。

それから銭湯に行って、銀行でお金を下ろし、大家の家に家賃の支払いをしに行った。大家さんとの絞り出すような世間話をしている時の私の顔は多分片方の口角しか上がっていないだろうし、声が不協和音のようにも聞こえた。雨がいきなり降った。母が台風が来るとか言っていたのを思い出した。少し濡れながら帰宅し、高橋たか子の『ロンリーウーマン』をさわりだけ読んで、バイトへ行くバスで残りを読もうと決め、チャーリーカウフマン監督の『アノマリサ』を見始める。人形のセックス。嫌悪感と虚無感と、非リアルな美しさが少しあった。

 

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ああああああ。

いつのまにか19時半。またこうして今日も終わって行く。

なんだろうね。本当に。アホらしい。